
クリニックの患者アンケート作成|集患につなげるコツと例
クリニックの患者アンケートは必要?
「診療をしっかりやっていけば、患者は自然に集まる」そう考えるドクターもいらっしゃるかもしれません。もちろん診療の質は大前提ですが、スタッフの対応や利便性、診察に至るまでの過程などにおいても、考慮する必要があります。
・スタッフの対応は親切か
・説明はわかりやすいか
・待ち時間の印象はどうか
・通いやすいと感じるか
こうした診療以外で感じたことの積み重ねが、再来率や口コミ評価に影響します。
忙しい診療の中で、患者の本音を直接聞く機会は多くありません。スタッフが患者目線に立って考えたとしても、気付かなかったり見落としてしまう点があるかもしれません。そこで役立つのが患者アンケートです。
アンケートは、患者の声を可視化するだけでなく、スタッフに直接言いづらい本音が聞ける可能性もあります。
「自院が選ばれている理由」「改善すべきポイント」を把握するためのシンプルで効果的な方法です。
紙一枚、Webフォーム一つから始められ、特別な導入ハードルも比較的低いです。それでいて、集患・再来・口コミ対策までつながる経営データを得ることができるので、まだ取り入れていないクリニックはぜひ活用しましょう。
集患につながる患者アンケートの基本設計

アンケートの目的を「満足度調査」で終わらせない
患者アンケートでよくあるのが、満足度の確認で終わるような運用です。これでは数値は取れても、次の改善行動につながりません。
集患につながるアンケートは、「なぜそう感じたのか」を明らかにすることが目的です。例えば、「説明がわかりにくかった」のであれば、「そう感じた理由」まで聞き出せると良いです。
こうした具体的な声が、再来率向上や口コミ改善の直接的なヒントになります。アンケートが、単なる感想集めになってしまわないように気を付けましょう。“選ばれるクリニックになるための改善材料”を集める手段として設計することが重要です。
回答率を高める質問数・設問構成の考え方
良い質問でも、回答してもらえなければ意味がありません。クリニックの患者アンケートは、短く・答えやすくが基本です。
- 選択式質問:5〜7問
- 記述式質問:1問
- 回答時間:3分以内
が、目安です。
設問の順番もポイントで、「答えやすい質問 → 評価質問 → 自由記述」の流れにすると、最後まで回答してもらいやすくなります。患者に負担をかけない、面倒だと思われないような工夫をして、アンケートを継続運用できるようにしましょう。
選択式・記述式の使い分けポイント
選択式質問は数値化しやすく、改善の優先順位を決める際に役立ちます。一方、患者の本音が最も現れるのは記述式です。
・満足度や評価 → 選択式
・理由や改善希望 → 記述式
選択式だけ、記述式だけ、ではなく両方組み合わせることにより、「傾向」と「理由」 を同時に把握できます。自由記述に書かれた一言が、口コミ評価の改善や再来率向上の決定打になることも少なくありません。
そのまま使える患者アンケート例

患者アンケートは「作り方」を理解しても、実際の設問を考える段階で手が止まりがちです。ここでは、クリニックでそのまま使用できる質問例を紹介します。自院の診療科や運営方針に合わせて微調整するだけで、すぐに導入可能です。
初診患者向けアンケート例(選択式・記述式)
- 当院をどこで知りましたか?
(ホームページ/Google検索/紹介/看板/その他) - 予約の取りやすさはいかがでしたか?
(とても良い/良い/普通/悪い)
→「悪い」回答の方は、差し支えなければ理由をご記入ください。 - 受付スタッフの対応はいかがでしたか?
(とても満足/満足/普通/不満)
→「不満」回答の方は、差し支えなければ理由をご記入ください。 - 医師の説明はわかりやすかったですか?
(とてもわかりやすい/わかりやすい/普通/わかりにくい)
→「わかりにくい」回答の方は、差し支えなければ理由をご記入ください。 - 待ち時間は許容範囲でしたか?
(はい/いいえ) - 改善してほしい点があればご記入ください
(自由記述)
初診患者向けアンケートのポイント
初診患者は、クリニックを初めて評価する存在です。第一印象の満足度がそのままこのアンケートに反映され、ゆくゆくの再来率につながっていきます。また、設問の「どこで知ったか」は集患チャネル分析に直結、説明や対応の満足度はサービス改善の重要指標です。
再診患者向けアンケート例(選択式・記述式)
- 当クリニックに通院いただいている理由を教えてください
(医師を信頼/院内の雰囲気/通いやすい/スタッフ対応/待ち時間が短い/その他)
→「その他」回答の方は、理由をご記入ください。 - 前回と比べて診療満足度はいかがでしたか?
(向上した/変わらない/低下した)
→「低下した」回答の方は、差し支えなければ理由をご記入ください。 - スタッフの対応は安心感がありましたか?
(はい/いいえ)
→「いいえ」回答の方は、差し支えなければ理由をご記入ください。 - 今後も当院に通いたいと思いますか?
(ぜひ通いたい/どちらともいえない/他院も検討)
→「他院」回答の方は、差し支えなければ理由をご記入ください。 - 当院に期待する改善点があればご記入ください
(自由記述)
再診患者向けアンケートのポイント
再診患者のアンケートからは、継続して通う価値を感じているかが見えてきます。安定した再来率はクリニック経営の土台になります。ネガティブな回答があれば、院長・スタッフで話し合い、優先度の高いことやできることから改善していきましょう。
アンケート結果を“集患施策”へ変える方法

アンケートで最も重要なのは、「集めたあとにどう動くか」です。患者の声を放置してしまうと、改善されないまま不満が蓄積し、口コミ評価の低下や再来率の悪化につながります。
回答データから改善優先順位を決める
すべてを一度に改善する必要はありません。大切なのは、患者が最も不満を感じているポイントから着手することです。
例えば、
・待ち時間に不満が集中 → 予約システムの導入や、受付フローの見直し
・説明がわかりにくい → 診療説明資料の整備、オペレーションの確認
・スタッフ対応評価が低い → 接遇研修の実施
アンケート結果を数値化することで、感覚ではなくデータに基づく経営判断が可能になり、患者満足度の向上や、再来率と口コミ評価の安定につながります。
患者の声をホームページ・口コミ対策へ活用
アンケートで得られたポジティブな声は、例えばホームページの訴求コピーにすることもできます。患者の実際の言葉を反映した発信は、これから来院を検討する患者に強い信頼感を与え、集患のための貴重な材料となります。
アンケートをリピート促進導線に組み込む
アンケートは単発で終わらせるのではなく、再来促進の導線に組み込むことで効果が高まります。
例えば、
・アンケート回答者に次回予約の案内を渡す
・Webアンケート回答後に再来予約ページへ遷移
・「ご意見を反映しました」と院内掲示で共有
このように、「意見を聞いて終わり」ではなく「患者の声を反映している」ことを伝えるとよいでしょう。
患者アンケート実施方法と運用のポイント

アンケートは「作ること」よりも、無理なく続けられる運用が成功のカギです。
紙アンケートとWebアンケートの使い分け
患者アンケートには主に2つの方法があります。
紙アンケート
・待合室でその場で回収できる
・高齢患者でも回答しやすい
・導入コストがほぼゼロ
Webアンケート
・集計が自動化できる
・スマートフォンで回答可能
・データ蓄積・分析がしやすい
Webアンケートの方が、回答いただいた後の集計などがスムーズです。ですが、もし最初の運用開始にハードルを感じている場合は、まずは紙アンケートから始め、その後Webへ移行するというのも手です。
また、どちらか一方に限定する必要はなく、高齢者など患者層に合わせてWebと紙を併用することも、視野に入れましょう。
院内オペレーションに負担をかけない運用方法
アンケートが現場負担になると、忙しいクリニックでは継続が難しいケースがあります。患者の導線に自然に組み込み、スタッフの負担が少ない方法を考えることも大切です。例えば、受付時に紙でお渡しする、会計の待ち時間にQRコードを読み込んでもらう、などクリニックの運用にあわせて最適な方法で導入していきましょう。小さく始めて、無理なく続ける。これが長期的な集患成果につながります。
個人情報・医療広告ガイドライン上の注意点
アンケート結果をホームページや院内掲示で紹介する場合は、患者個人が特定されない形で掲載することが必須です。十分注意を払って個人情報を管理しましょう。
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医療機関の広告は、医療法などの規制を受けており、内容についても保健所などから指導があります。しかし、クリニックの存在を地域の方々に認知していただかないと、集患に繋がらないので、開業時の広告は必須です。
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