【診療科別】医師の年収ランキング|開業で収入を上げる方法
医師の年収はどのくらい?

医師の年収は一般的に高水準とされていますが、その実態は一様ではありません。診療科や勤務形態、地域、さらには働き方によって大きく差が生じます。
特に開業を検討している医師にとって重要なのは、「平均年収」ではなく、どのような構造で収入が決まっているかを理解することです。まずは勤務医と開業医、それぞれの年収の特徴を整理し、全体像を把握していきましょう。
勤務医の平均年収
勤務医の年収は、厚生労働省の統計などを基にすると、おおよそ1,000万円〜1,500万円前後が一つの目安とされています。もちろん、年齢や勤務先、地域によって差はあります。
| 診療科目 | 年収平均金額 |
| 脳神経外科 | 1,480万円 |
| 産科・婦人科 | 1,466万円 |
| 外科 | 1,374万円 |
| 麻酔科 | 1,335万円 |
| 整形外科 | 1,289万円 |
| 呼吸器科・消化器科・循環器科 | 1,267万円 |
| 内科 | 1,247万円 |
| 精神科 | 1,230万円 |
| 小児科 | 1,220万円 |
| 救急科 | 1,215万円 |
| 放射線科 | 1,103万円 |
| 眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科 | 1,078万円 |
参考資料:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」P30
勤務医の年収の特徴は、以下の通りです。
・収入が安定している
・給与体系が明確(基本給+手当)
・診療科による差はあるが、極端な振れ幅は少ない
・労働時間と収入がある程度比例する
また、大学病院や公的医療機関など規模の大きい施設では、教育・研究の比重が高くなるため、必ずしも年収が高くなるわけではありません。一方で、地方の医療機関では医師不足の影響により、比較的高い報酬が提示されるケースもあります。
開業医(個人)の年収、売上と利益の違い
個人による開業医の収入は、
売上(診療報酬+自由診療収入)− 経費(人件費・家賃・医療機器・広告費など)= 利益(=院長の年収)
つまり、売上が高くても、経費がかかりすぎていれば手元に残る利益は少なくなります。
・収入の上限がない(数千万円規模も可能)
・経営次第で年収が大きく変動する
・初期投資や固定費の影響を受ける
・経営スキルが収入に直結する
つまり開業医は勤務医と比べると、ハイリスク・ハイリターンです。
年収に差が出る3つの要因(診療科・地域・働き方)
医師の年収に差が出る主な要因は、大きく3つに分けられます。
1.診療科
診療科によって、収益構造は大きく異なります。
例えば、自由診療の比率が高い診療科や、単価の高い処置・手術が多い診療科は年収が高くなりやすい傾向があります。一方で、保険診療中心で単価が一定の診療科は、患者数を多く確保する必要があります。
2.地域
医師の需給バランスによって年収は大きく変わります。
・都市部:競争が激しく、単価・患者数ともに伸びにくい
・地方:医師不足により、高収入のケースが多い
特に開業においては、「どこで開業するか」が収益を左右する最重要ポイントの一つです。
3.働き方
同じ診療科でも、働き方によって年収は変わります。
・外来中心か、手術対応か
・勤務医か、開業医か
・診療時間や休日の設定
例えば、診療時間を長く設定し患者数を増やすことと、単価の高い診療に特化することでは、収益構造は大きく異なります。
【診療科別】医師の年収と収益

医師の年収は診療科によって大きく異なりますが、その違いは単なる人気やイメージではなく、日々の診療内容や収入の成り立ち方によるものです。
高年収になりやすい診療科の特徴
年収が高くなりやすい診療科には、いくつか共通点があります。
特に「1件あたりの診療の価値が高い」「専門性が求められる」といった点が挙げられます。
眼科|白内障手術など
眼科は、比較的安定した外来診療に加えて、白内障手術などの手術を行うことで収入が大きく変わる診療科です。白内障手術は高齢化の進行に伴い需要が安定しています。さらに、白内障手術は医療費としては高額のため、収益が上がりやすいです。患者側は高額療養費制度を利用することで自己負担が抑えられるので、一定のニーズが続き、クリニックとしても安定した収益につながりやすい診療領域といえます。加えて、日帰り手術として効率よく実施できる体制を整えることで、外来診療と両立しながら運営できる点も特徴です。また、自由診療としてICLやレーシックなどを取り入れるケースもあり、診療内容の幅によって収入に差が出やすい診療科といえます。
整形外科|リハビリ・手術
整形外科は、外来診療に加えてリハビリテーションを組み合わせることで、安定した患者数を確保しやすい診療科です。リハビリは継続的に通院する患者が多く、一定の回数を積み重ねることで収入につながります。さらに、骨折や関節疾患などに対する手術を行う場合は、1件あたりの診療単価も上がるため、外来と手術のバランスによって収益が変わります。地域の高齢化が進んでいるエリアでは、特に需要が高い傾向があります。
産婦人科|分娩件数
産婦人科は、分娩件数が収入に大きく影響する診療科です。出産は入院を伴うため、外来診療に加えて入院収益が発生する点が特徴です。分娩件数が安定して確保できれば、収入も安定しやすくなります。一方で、24時間体制での対応やスタッフ体制の確保が必要となるため、診療体制や人員配置によって経営の負担も変わります。
年収が比較的伸びにくい?診療科の特徴(内科・小児科など)
内科や小児科は、地域にとって欠かせない診療科である一方、収入面では大きく伸ばしにくい傾向があります。これらの診療科は保険診療が中心となるため、診療ごとの単価が一定に決められています。そのため、収入を増やすためには、単純に患者数を増やす必要があります。また、開業医が多い診療科でもあり、特に都市部では競争が激しくなる傾向があります。そのため、立地や診療時間、対応できる疾患の幅などによって、患者の集まり方に差が出やすい点も特徴です。ただし、在宅医療や専門外来の導入などによって、地域のニーズに応える形で収入を安定させているクリニックもあります。
経費(設備投資・人件費)
診療科によって必要となる設備やスタッフ体制が異なるため、支出の内容にも違いが出ます。例えば、眼科や整形外科では医療機器への投資が必要になるケースが多く、開業時の初期費用が高くなる傾向があります。また、産婦人科では看護師や助産師などの人員配置が重要となり、人件費の割合が大きくなる場合があります。一方で、内科などは比較的設備投資が少なく始めやすい反面、患者数に依存するため安定した集患が求められます。このように、収入だけでなく支出のバランスも含めて考えることが重要です。
開業で年収を上げるための重要ポイント

開業後の収入は、診療科だけで決まるものではありません。
同じ診療科であっても、開業場所や運営の工夫によって大きな差が生まれます。
ここでは、開業を検討するうえで押さえておきたいポイントを紹介します。
立地選定と診療圏調査
開業において最も重要なのが立地です。どれだけ診療内容が優れていても、患者が来院しやすい場所でなければ安定した経営は難しくなります。駅からの距離や周辺人口、競合クリニックの状況などを踏まえて、適切な場所を選ぶことが重要です。また、診療圏調査を行うことで、どの程度の患者数が見込めるか、どの診療科が求められているかを把握することができます。これにより、開業後のミスマッチを防ぐことにつながります。
患者数を増やす(集患)
安定した収入を確保するためには、継続的に患者が来院する仕組みが必要です。ホームページや口コミ、紹介などを通じて認知を広げることはもちろん、待ち時間の短縮や丁寧な対応など、患者満足度を高めることも重要です。また、地域に応じて診療時間を調整したり、専門外来を設けたりすることで、他院との差別化を図ることも有効です。
コスト最適化(人件費・設備投資)
収入を伸ばすだけでなく、支出を適切に管理することも重要です。
スタッフの配置やシフトの見直しによって人件費を適正に保つことや、必要以上の設備投資を避けることが、安定した経営につながります。
特に開業初期は、無理に設備を整えすぎるのではなく、段階的に拡張していく考え方も有効です。
クリニック開業を成功させるには

ここまで見てきた通り、医師の年収は診療科だけで決まるものではありません。
同じ診療科であっても、開業する場所や準備の進め方によって、その後の経営は大きく変わります。
特に重要なのは、「開業前の判断」です。
どのエリアで開業するか
周辺にどのような医療ニーズがあるか競合クリニックがどの程度あるか
といった点を十分に把握しないまま開業すると、思うように患者が集まらず、収入が伸び悩むケースも少なくありません。診療圏調査をもとにエリアを選定し、地域のニーズに合った診療内容を設計することで、安定した患者数を確保しているクリニックも多く見られます。
また、物件選びも重要な要素です。同じエリアでも、立地や導線によって患者の来院数は大きく変わるため、医療に適した物件かどうかを見極める必要があります。こうした開業前の準備は、専門的な知識やデータが必要になる場面も多く、個人で判断するには難しい部分もあります。
メディシーでは、クリニック開業を検討されているドクターに向けて、診療圏調査や物件選定のサポートを行っています。地域の特性や競合状況を踏まえたご提案により、開業後のミスマッチを防ぐことが可能です。
- どのエリアで開業すべきか迷っている
- 自分の診療科で成功できる場所を知りたい
といった段階で、まずはお気軽にご相談ください。













