Medisea(メディシー)|成功確率を最大化するクリニック開業

コラム

Column

診療科目別クリニック開業成功への道

標榜とは?クリニックの標榜する科目、ルールについて

クリニックの開業準備を進める中で、「標榜(ひょうぼう)」という言葉を目にする機会は多いでしょう。標榜科目は、単なる名称ではなく、医療機関としてどのような医療を提供するのかを社会に示す重要な情報です。選び方を誤ると、患者に誤解を与える可能性があるだけでなく、開業後の修正に手間やコストがかかることもあります。

標榜とは?クリニック開業前に必ず理解しておきたい基本知識

標榜の意味とは?制度化されている理由

標榜診療科名は、「①独立した診療分野を形成していること、②国民の求めの高い診療分野であること、③診療科名がわかりやすく国民が適切に受診できること、④国民の受診機会が適切に確保できるよう、診療分野に関する知識・技術が医師に普及・定着していること」を踏まえることが必要です。「標榜」とは、医療機関が提供する診療内容や専門領域を外部に示すことを指し、看板やホームページに掲げる診療科名などが該当します。

医療は公共性が高く、表示と実態が一致しなければ患者が適切な医療を受けられない可能性があります。そのため標榜制度は、患者が安心して医療機関を選択できるよう設けられています。

医療広告ガイドラインとの関係

標榜科目を検討する際は、医療広告ガイドラインとの関係も押さえておく必要があります。表示方法によっては広告規制の対象となるためです。

診療科名に関連する情報を発信する際は、患者が実際の医療内容以上の期待を抱かないよう、つまり、患者の誤解を招く表現にならないよう注意が必要です。例えば、「必ず改善」など、誇大な表現は認められていません。科目名とあわせて発信内容も整合性を持たせることが重要です。特にWebサイトでは情報量が多くなりやすいため、事実に基づいた分かりやすい表現を心がけることで、不要なトラブルを防ぐことにつながります。

 

標榜科目はどう決まる?法律で定められたルール

ドクターが問診票を確認している手元の写真

医療法に基づく標榜の考え方

診療科名の標榜は、医療法および関連する省令によって定められています。厚生労働省は、医療機関が表示できる診療科名を整理し、一定の基準のもとで運用しています。

重要なポイントは、シンプルですが「患者にとって分かりやすい名称であること」と「医療の実態とかけ離れていないこと」です。

例えば、専門性を過度に強調する名称や、一般的に診療科として認識されにくい名称は認められない場合があります。あくまで患者の適切な受診行動を支えることにあるためです。また、開設時の届出事項として扱われるため、正確な記載が求められます。

厚生労働省が定める「標榜可能な診療科名」

内科、外科、小児科、皮膚科、整形外科、産婦人科、精神科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科など、一般的によく耳にする診療科名は、「①単独で標榜可能な診療科」です。これらは多くの患者にとって理解しやすく、受診行動につながりやすい名称です。さらに、平成20年4月の改定後から、単独で標榜可能な診療科に加え、以下事項を合わせたものも、標榜診療科名として可能になりました(上図②の部分)。

  • 人体の部位や臓器の名称
  • 患者の特性
  • 診療方法の名称
  • 症状、疾患の名称

診療科名はクリニックの方向性を端的に示すため、安易に数を増やすのではなく、自院の診療方針と整合性が取れているかを慎重に検討する必要があります。

 

開業時に失敗しない標榜科目の決め方

ビックリマーク

標榜科目は一度決めると簡単には変更できないため、開業前の設計が重要です。

診療方針から逆算して決める

まず明確にすべきなのは、「どのような医療を提供するクリニックにしたいのか」という診療方針です。専門性を打ち出すのか、幅広い症状に対応するのかによって、適した科目は変わります。

例えば、地域のかかりつけ医を目指す場合は内科を中心に据えることで受診のハードルを下げやすくなります。一方、特定領域に強みがある場合は、その専門性が伝わる科目を主軸にするとよいでしょう。

重要なのは、「掲げる科目」と「実際に提供する医療」が一致していることです。

診療圏との相性を確認する

科目選定では、周辺エリアの医療需要も欠かせない視点です。競合が多い領域に参入すると差別化が難しくなる一方、地域に不足している診療科であれば早期の認知につながる可能性があります。

人口構成も重要な判断材料です。子育て世帯が多い地域では小児科の需要が見込まれ、高齢化が進む地域では慢性疾患への対応力が求められる傾向があります。

標榜科目と立地の相性を、開業時にしっかり調査しておくことが大切です。

将来の展開も見据えておく

開業時だけでなく、数年後の運営も想定しておくことが大切です。例えば、医師の増員や診療領域の拡張を予定している場合は、将来的な方向性と矛盾しない科目構成にしておくと、後の変更負担を抑えられます。

短期的な集患だけでなく、中長期の経営視点で標榜科目を検討することが、安定したクリニック運営につながります。

 

標榜科目は後から変更できる?手続きと注意点

チェックリストとペンを持つ手

結論から言えば、標榜科目の変更は可能です。ただし、実務上の負担が発生するため慎重に判断する必要があります。

標榜変更の基本的な流れ

診療科名を変更する場合は、医療機関の開設事項の変更として行政への届出が必要になります。自治体によって手続きの詳細は異なるため、事前に確認しておくと安心です。

制度上は比較的シンプルな手続きであっても、実務面ではさまざまな対応が発生します。

看板・Webサイトなどの修正

標榜科目を変更すると、院内外の表示物も更新しなければなりません。看板、ホームページ、予約サイト、診察券など、患者の目に触れる媒体はすべて修正対象となります。

これらには時間とコストがかかるだけでなく、既存患者に混乱を与える可能性もあります。

変更前提で決めないことが重要

後から変えられるとはいえ、開業初期は認知形成が重要な時期です。短期間で科目が変わると、クリニックの方向性が伝わりにくくなる恐れがあります。

そのため標榜科目は、継続的に掲げられる内容かどうかを基準に判断することが望ましいでしょう。

 

標榜科目の設計が経営を左右する理由

売上ダウンで落ち込む写真

標榜科目は単なる名称ではなく、クリニックのポジションを示す重要な要素です。設計次第で、集患やブランディングに大きな差が生まれます。

患者の来院動機に直結する

多くの患者は診療科名を手がかりに医療機関を探します。つまり標榜科目は、「どの患者に選ばれるか」を左右する入り口です。

自院の強みと一致した科目を掲げることで、求める患者層に届きやすくなります。

クリニックのブランドを形づくる

標榜科目は、地域におけるクリニックの役割を示すメッセージでもあります。方向性が明確であれば、「〇〇の相談ならこのクリニック」と認知されやすくなります

戦略的な科目設計には客観的な視点が不可欠

標榜科目は医師の経験だけで決めるのではなく、診療圏分析や競合状況などの客観的なデータを踏まえて検討することが重要です。

開業支援の現場でも、事前の分析によって科目構成を調整し、開業後の集患が安定したケースは少なくありません。こうした準備が、長期的に選ばれるクリニックづくりにつながります。

クリニック開業を成功させるためには、物件選定や資金計画だけでなく、標榜科目の設計も重要な戦略の一つです。

 

開業支援ならメディシーへ|無料相談はこちらから

無料相談のご案内|クリニック開業をトータルサポート

メディシーでは、物件探しから開業後のフォローまでを一貫して支援する「ワンストップ型」のクリニック開業支援を提供しています。

これまで多数のクリニック開業を支援してきた実績をもとに、個別状況に応じた最適なアドバイスを行っています。初期構想から開業後の運営まで、すべてのフェーズで伴走支援が可能です。

「どこに相談すればいいか分からない」「本業が忙しくて準備が進まない」「立地選定に自信がない」「機器の選び方がわからない」「資金計画が不安」…

一人で悩まないことも重要です。信頼できるパートナーとともに計画を立てることで、開業成功率は格段に高まります。 

診療圏調査と立地選定

開業地の選定は、将来にわたって患者数を左右する重要なポイントです。 将来的な集患を見据えたエリア調査を実施し、競合状況や人口動態を分析。最適な立地選びをサポートします。

資金調達・事業計画支援

収支シミュレーションを含む事業計画の策定から、銀行融資や助成金の相談対応まで、安心してスタートできる体制を整えます。

建築相談

クリニックの理念やコンセプトに基づいた、内装プラン・レイアウトの提案ができる、医療機関を中心に手掛けている業者をご紹介いたします。
専門業者であるので、患者様やスタッフの導線を考えたレイアウトになり、居心地のよい・仕事の効率のよい理想のクリニックができあがります。

広告

医療機関の広告は、医療法などの規制を受けており、内容についても保健所などから指導があります。しかし、クリニックの存在を地域の方々に認知していただかないと、集患に繋がらないので、開業時の広告は必須です。
広告宣伝の方法もパンフレット・チラシ・駅看板や電柱広告など多岐に渡りますが、その中でもホームページは、医院側から情報発信できる有効な広告媒体なので、ホームページの開設はおすすめしております。

各種手続き・スタッフ採用・開業後のサポートも万全

保健所や医師会への開設申請、就業規則や社会保険手続き、スタッフ採用の支援に加え、開業後の増患対策や運営改善まで丁寧にフォローします。

あなたのビジョンと熱意を、現実の成功へと変えるために。
未来の理想的なクリニックづくりを、メディシーが全力でサポートいたします。