
クリニックの平均患者数は何人?開業医が知っておくべき集患
1. クリニックの平均患者数とは?まず知っておきたい基本
「1日にどれくらいの患者数を目標とすれば経営がうまくいくのか」— 外来患者数は、クリニック経営の安定性を左右する重要な指標であり、開業前にある程度の目安を把握しておくことが大切です。
一般的に、クリニック経営の採算ラインとしては、1日あたり40人程度の外来患者数が一つの目安とされることがあり、この人数を下回る場合、固定費(人件費・家賃など)をカバーすることが難しくなる可能性があります。
ですが、医療機関の患者数は、診療科、地域、立地条件、競合状況などによって大きく変わるため、一概には言えません。都市部の人気クリニックでは1日100人以上来院することもありますが、専門性の高い診療科や予約制の診療体制では、1日20~30人程度でも安定した経営を実現しているケースもあります。
そのため、平均患者数はあくまで目安として捉え、診療科や診療方針に合わせて適切な患者数を考えることが重要です。
クリニックの平均外来患者数の目安
一般的な目安として、開業初期や専門外来型クリニックは20~30人、一般的なクリニックは40人~、人気クリニック都市部・需要の高いシーズンの場合は、80人~くらいと言われています。ですが、内科や整形外科など、日常的な疾患を診療するクリニックでは、外来患者数が多くなる傾向がありますし、予約制の専門クリニックや自由診療の医療機関では、患者数よりも診療単価が重要になる場合もあります。そのため、患者数だけで経営状況を判断することはできません。
平均患者数は、42.8人/日…?
日本全国の1日あたりの「外来患者数」は約727万人いるという推計があります。その中でも、「病院」は151万人、「一般診療所」は449万人、「歯科診療所」126万人。一般診療所が最も多いです。
参考:令和5年(2023)患者調査の概況
さらに、「一般診療所」の施設数は、同年令和5年で104,894施設あります。
参考:医療施設調査
単純計算で449万人を施設数104,894で割ると、42.8…となり、一般診療所は1施設あたり平均42.8人/日の患者数であることがわかります。
診療科によって患者数は大きく変わる
上記で平均患者数について述べましたが、とはいえクリニックの平均患者数は、立地条件・診療科・診療方針などによって大きく異なります。診療科ごとですと、例えば整形外科では、慢性疾患やリハビリ目的の患者が多いため、1日100人以上の外来患者が来院するクリニックも珍しくありません。一方、産婦人科のように診療時間が長くなる診療科では、患者数は比較的少なくなる傾向があります。このように、診療科ごとに患者数の傾向が異なるため、開業前には次のような点を確認することが重要です。
- 診療科ごとの平均患者数
- 地域の人口構造
- 近隣クリニックの数
これらを踏まえて、現実的な外来患者数を予測することが、クリニック開業の成功につながります。
平均患者数に届かないクリニックの特徴と、対策ポイント

現在は、「良い医療」だけではなく「見つけてもらえる医療」が重要になっています。
- 立地条件
- 診療圏人口
- 競合医療機関
- 集患導線
- 診療内容
これらの要素がうまく組み合わない場合、患者数が伸びないクリニックになってしまうこともあります。
立地調査が不十分
クリニック経営で最も重要といわれるのが「立地」です。立地が適切でない場合、どれだけ優れた医療サービスを提供していても、患者数は増えにくくなります。さらに、地域の患者ニーズとのミスマッチも、患者数が増えない原因となり得ます。
- 高齢者が多い地域で美容医療を中心にする
- ファミリー層が多い地域で小児対応をしていない
- 夜間診療の需要がある地域で診療時間が短い
上記ミスマッチの例は少々大袈裟かもしれませんが、大前提として、地域の人口構造や生活スタイルに合わせた診療体制を整えることが、患者数の安定につながります。
対策:診療圏調査を活用する
医療機関の利用は、基本的に「自宅から近い医療機関」が選ばれる傾向があります。そのため、徒歩圏・生活圏にどれだけ患者がいるかを調査することが非常に重要です。この調査を診療圏調査と呼び、開業成功率を大きく左右する要素の一つとされています。
集患導線が弱い
クリニックの平均患者数は、立地や診療科によって大きく変わりますが、適切な集患対策を行うことで、患者数を安定して増やすことは十分可能です。近年、クリニックの患者数を左右する大きな要因の一つが「Web集患」です。現在、多くの患者は医療機関を探す際に次のような方法を利用しています。
- Google検索
- Googleマップ
- 医療ポータルサイト
対策:Web集患(SEO・MEO)の活用
例えば「内科 近く」「皮膚科 ○○市」などのキーワードで検索し、表示されたクリニックのホームページやGoogleマップを確認して受診先を決めるケースが一般的です。
検索結果に表示されないクリニックは、患者に見つけてもらえない可能性があります。このとき重要になるのが、SEO対策とMEO対策です。
SEO(Search Engine Optimization)は、Googleなどの検索エンジンで上位表示されるようにホームページを最適化する施策です。一方、MEO(Map Engine Optimization)は、Googleマップでクリニックを上位表示させるための対策を指します。
これらを適切に行うことで、
- 検索結果でクリニックを見つけてもらえる
- Googleマップから来院につながる
- 地域患者の認知度が高まる
といった効果が期待できます。特に開業初期のクリニックでは知名度が低いため、ホームページやGoogleマップでの露出を増やすことが重要になります。
開業初期の集患戦略
開業直後のクリニックは、まだ地域での認知度が低いため、患者数が少ない状態からスタートするケースが一般的です。
対策:内覧会やチラシ配布
- 内覧会の開催
- 開業案内チラシの配布
特に内覧会は、地域住民にクリニックを知ってもらう機会として多くの医療機関で実施されています。内覧会で院内設備や診療方針を紹介することで、開業直後から一定数の患者来院につながるケースもあります。
対策:地域連携を怠らない
クリニックの患者数を安定させるためには、地域との関係づくりも欠かせません。地域医療では、患者の紹介や口コミが患者数に大きく影響するためです。
例えば次のような取り組みが効果的です。
- 近隣の医療機関との連携
- 薬局との情報共有
- 地域住民向けの健康講座
このような活動を通じて地域に認知されることで、紹介患者や口コミによる来院が増えていきます。
開業医が見るべき患者数の指標(KPI)
クリニック経営では、単に「患者数が多いか少ないか」だけを見るのではなく、複数の指標を組み合わせて状況を把握することが重要です。患者数の動向を把握するためには、次のようなKPI(重要指標)を確認する必要があります。
- 1日あたり外来患者数
- 新患率
- 再来率
- 必要患者数(損益分岐点)
これらの指標を定期的に確認することで、クリニック経営の状態を客観的に判断することができます。
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