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コラム

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医者が時計を持っている写真

待ち時間が長いクリニック|クレームに繋がる前に対策を

なぜ病院・クリニックの待ち時間は長くなるのか

待ち時間の長さは、クリニックの「患者満足度」と「経営効率」を左右します。そもそも、なぜ多くのクリニックで待ち時間が発生してしまうのでしょうか。

患者導線・受付オペレーションのボトルネック

まず受付で混雑が起きる理由の一つが、複数の物事を同時進行で対応する必要があることです。保険証確認、問診取得、診察券発行、会計処理、患者からの質問対応、電話対応…これらがピーク時間帯(朝一・夕方)に集中すると、受付処理が一気に滞ります。
特に初診患者が多いクリニックほど、受付に時間がかかり、結果として待ち時間が増加します。

医師の診療スタイルや電子カルテ運用の課題

医師の目線ではどうでしょうか。カルテ準備や検査オーダー確認など、診療前の小さな作業の遅れが積み重なることで、患者ごとの処理時間が増えていきます。
例えば、
・電子カルテのテンプレートが整備されていない
・検査オーダーのフローが複雑
・患者説明に時間がかかる
と、診察1人あたりの時間がじわじわと延び、気付けば全体の待ち時間を膨らませることになるでしょう。
また、検査室や処置室が診察室から離れている場合、患者の移動時間もかかり、こういった小さなことの積み重ねが、混雑につながります。

予約システムが機能していないケース

そもそも予約システムを導入していないというケースもあるかもしれませんが、予約システムを導入しているにも関わらず、混雑しているクリニックも存在します。

・予約枠が実態と合っていない
・5分単位で詰め込みすぎている
・無断キャンセルで枠が空いてしまう

など、運用が最適化されていないケースは少なくありません。
予約システムは、導入することが目的ではなく、導入後適切に運用していくことが重要です。

 

待ち時間が長いとどうなる?患者の不満は口コミにも

ビックリマーク

待ち時間が長いと、患者満足度が低下するだけでなく、クリニック全体の評価にも影響します。

どのくらい待つのか、状況がみえない

患者が不満を抱くタイミングは、必ずしも「長く待たされたとき」だけではありません。

・待ち時間の見通しが分からない
・順番がどれだけ進んでいるか不明
・後から来た人が先に呼ばれたように見える
・受付からの説明が曖昧

待ち時間が長いというだけでなく、情報が不足している状況や、患者をないがしろにしている印象を与えてしまう事態が、クレームの火種になります。

「待ち時間が長い」の口コミで、新規獲得を逃す可能性も

新規で来院を検討している人は、まず口コミを見てから来院するという方も多いです。そんな中、「待ち時間が長い」「待ち時間を受付に聞いても説明がよくわからない」などの口コミを目にしてしまうと、このクリニックに行こうとは、あまりならないでしょう。Google マップや口コミサイトの影響力は強く、わずか1つの低評価が新規患者の来院意欲を大きく下げてしまうことも、気を付けておきましょう。

リピート率が下がってしまう

初診患者は特に離脱しやすく、満足度が低ければ二度と来院しません。
再診患者であっても、仕事や家事の合間に通院しているため、待ち時間が長いと「別のクリニックに変えようかな」という判断につながります。

 

今日からできる待ち時間対策|受付・診療・スタッフ運用の改善

ポイントの絵

待ち時間短縮の対策を検討するにあたって、まずはすぐ改善できそうな難易度の低いところから少しずつ取り組んでいきましょう。

受付・問診・会計フローの見直し

受付は患者が最初に触れる場所であり、混雑が生まれやすいポイントでもあります。まずは受付のオペレーションを改善することが混雑緩和の近道です。

  • 初診と再診の受付を分ける
  • 事前Web問診で受付作業を軽減
  • 保険証確認をスムーズにする動線設計
  • 会計・処方箋説明の場所を分散させる

特に事前Web問診は、受付1人あたりの時間を大幅に削減し、問診漏れも減るため診察効率も向上します。また、受付スタッフが「現在の待ち時間」「診察の進み具合」を説明できる体制が整うだけで、患者の不安は和らぎ、不満を感じにくくなります。

診療回転率を上げる時間設計

・電子カルテのテンプレート整備
・症状別の説明資料を事前準備
・検査オーダーや処置のフローを単純化
・診察と処置を別室で同時進行できる導線づくり

診療の質を落とすことなく、無駄な時間を省くことこそが“待ち時間改善”の核心です。
また、ピーク時間帯を把握し、曜日別・時間帯別でスタッフの配置を調整することも効果的です。

スタッフの役割分担・教育体制の改善

待ち時間が長くなる背景には、スタッフの動きがバラつくこともあります。

・誰がどの作業を担当するのか
・忙しい時間帯に何を優先するのか
・新人が入ったときの教育方法

これらが明文化されていないと、混雑時に効率よく対応することができません。スタッフ教育に時間を割くことが難しいと思うかもしれませんが、効果は継続的に少しずつ積み上がっていきます。新しい予約システムや電子カルテを導入する場合は、操作研修をセットで行うこともよいでしょう。スタッフ一人一人が困らないように、効率よく動けるように、フォローしていくことが、将来的に待ち時間を増幅させないことに繋がるかもしれません。

電子カルテ・予約システムの最適化

どれほど優れたシステムでも、“運用が合っていない”だけで無駄時間が生まれます。

  • 予約枠の設定を見直す
  • 受付スタッフの入力作業を削減する
  • 前日リマインド通知で無断キャンセルを防ぐ
  • 問診データを診療前に確認できるようにする

このあたりを改善することにより、患者が来院してから診察へご案内するまでの時間を、確実に短縮します。

 

予約システム・オンライン診療を活用した混雑緩和策

スマートフォンを操作する女性の写真

予約システムなどをまだ導入していないクリニックは、ぜひ導入を検討していただくことをおすすめします。クリニックの混雑は、「来院タイミングが重なる」ことで発生します。予約管理の仕組みを整備するだけで、待ち時間は大幅にコントロール可能です。

順番予約と日時予約の使い分け

予約形式は、大きくわけると、順番予約(来院順に近い流れ)、日時予約(時間を指定して来院する方式)です。どちらが優れているというより、「クリニックの診療スタイルに合っているか」が重要です。

・処置や検査が多い診療科 → 日時予約向き
・診察1人あたりの時間が短い場合 → 順番予約が有効
・午前の早い時間が極端に混む場合 → 初診のみ日時予約を設定する方法もある

待ち時間が長くなる背景を分析しながら、両方を組み合わせることで混雑を抑制できます。

事前問診・Web受付でピークを平準化

事前問診は、診療前に内容を確認できるため、医師とスタッフ双方の時間を節約できます。待合室の密度を下げられるため、感染対策としても有効です。

患者にとっても、来院してから長時間待つ必要がなくなるため、ストレス軽減につながります。

オンライン診療を併用した負荷分散

風邪症状、再診処方、慢性疾患の一部など、オンライン診療で対応できる内容は確実に増えています。
これを対面診療と組み合わせることで、ピーク時間帯(朝・夕方)の集中を緩和できます。

・忙しい患者に選択肢が増える
・院内滞在時間が減る
・待合室の密度を下げられる

オンライン診療は、待ち時間解消策としての効果も見込め、特に働く世代にとって利便性が高い手段です。今後ますますオンライン診療の需要は増えていく見込みでしょう。

開業前からできる“待ち時間を生まないクリニックづくり”

待ち時間の問題は、開業してから改善を試みるケースが多いものの、本来は“開業前の準備”で大部分を防ぐことができます。
動線、設備、スタッフ運用、システム環境を開業前に整えておくことで、日々の診療が驚くほどスムーズになります。

 

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