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コラム

Column

クリニック内装|待合室ソファーの選び方と与える印象

1.クリニック待合室における椅子の役割

待合室のイラスト

クリニックの待合室は、患者が最初に足を踏み入れる空間であり、その印象が診療体験全体を左右します。特に「椅子」は、患者が最も長く接する設備のひとつです。清潔で快適な椅子が整えられていると、「安心感」や「誠実な対応が受けられる」という期待が生まれます。逆に、古く汚れた椅子は、少しマイナスな印象を与えてしまうかもしれません。

また、待合室は患者同士が同じ時間を共有する場でもあるため、椅子の配置や種類によって「落ち着き」や「プライバシー感」も大きく変わります。つまり、待合室の椅子は単なる家具ではなく、クリニックの内装全体を象徴する重要な要素といえます。

 

2.椅子選びの基本ポイント

椅子を選ぶ際にさまざまな観点がありますが、まずは下記3つを基準にすると失敗が少なくなります。

座り心地などの快適性

座り心地や座面の高さは年齢層に合わせて検討が必要です。高齢患者には低すぎず立ち上がりやすい高さ、長時間待つ可能性がある科目では適度にクッション性のある椅子が好まれます。

清潔性を保てるか

布張りの椅子は温かみのある印象を与える良い点もありますが、汚れやすいことが難点です。感染症対策の観点からもビニールレザーや抗菌素材の方が望ましいケースが多いです。アルコールで拭き取り可能な素材を選ぶと日常清掃が楽になります。

耐久性が高いか

患者数が多いクリニックでは、1日に百回以上使用されることもあるため、強度や保証期間を必ず確認する必要があります。短期的なコストよりも長期的なランニングコスト削減を意識することが大切です。

 

3.待合室の印象を左右するデザイン要素

待合室の雰囲気は、椅子のデザインによって大きく変わります。

色の選び方と心理的効果

ブルーやグリーン系は落ち着きを与え、不安を軽減します。小児科では明るいカラーが親しみやすさにつながり、美容クリニックではホワイトやベージュなど清潔感や高級感を演出する色が好まれます。

レイアウト・配置

椅子を壁沿いに並べると空間が広く見え、患者同士の距離も保ちやすくなります。一方で、円形や対面配置は交流を生みやすいですが、プライバシーを重視する科目には向きません。

「おしゃれ」と「落ち着き」のバランス

過度に装飾的な椅子は一見おしゃれでも落ち着かず、患者が長時間待つには不向きです。デザイン性と実用性のバランスを取ることが、医療機関にふさわしい空間づくりにつながります。

 

4. 椅子の種類と特徴

待合室に導入される椅子は、大きく以下のタイプに分けられます。

ソファータイプ

落ち着いた雰囲気を演出できる反面、清掃が大変で配置転換もしにくいというデメリットがあります。

1人掛けチェア

プライバシーを確保でき、感染症対策としても有効です。移動や掃除がしやすいのも特徴です。

スタッキングチェアや可動式チェア

イベントや急な混雑時に対応できるため、スペースが限られたクリニックで重宝します。一方で待ち時間が長い場合、クッション性や座り心地の観点では、ソファータイプや一人掛けチェアのほうが快適かもしれません。例えば、一人掛けチェアなども導入しつつ、用途に合わせて配置することもよいでしょう。

 

 

5.診療科ごとに異なる椅子選びの工夫

診療科の特性に応じて椅子の選び方を考えると、より快適な待合室を作ることができます。

小児科

小児科の待合室は、乳幼児から小学生、付き添いの大人含め幅広い年齢層が利用するため、椅子選びには特有の工夫が必要です。安全性、デザイン、機能性の3点を意識すると快適で安心できる空間を実現できます。

安全性の確保

子どもは待合室で動き回ることが多いため、角が丸く低めの椅子を選ぶと転倒やケガのリスクを軽減できます。

清掃性と耐久性

飲み物やお菓子をこぼすことが多いため、防汚加工のビニールレザーや抗菌素材を使った椅子が望ましいです。アルコール消毒に対応していれば、感染症対策にもつながります。さらに、汚れても交換しやすいカバータイプを採用することで、衛生的な環境を保ちやすくなります。

適度に明るいデザインと、心理的効果

明るいカラーやキャラクター柄は子どもに親しみやすさを与えますが、過度に派手だと落ち着かなくなるため、ベージュやパステルカラーを基調に、アクセントカラーを加える程度が最適です。子どもが安心して待てる環境づくりは、保護者の安心感にも直結します。

小児科の待合室は、ソファーも◎

保護者と子どもが並んで座れるソファーを配置すると、親子連れが快適に過ごせます。待合室が狭い場合は、可動式の小型チェアを用意して柔軟に対応する方法もあります。

内科・耳鼻科

回転率が求められるクリニックは、機能性を

比較的来院数が多く、短時間の診療で回転率が求められる内科や耳鼻科では、座りやすさと効率性を両立した椅子選びが重要です。例えば、座席数が少なく患者が全員座れない状況になってしまうと、混雑時に患者を受け入れにくくなります。ゆったりと快適なソファーというよりは、コンパクトながらも立ち座りしやすい形状で、混雑時も座れずに待つ患者が出ないよう席数を確保することも考えましょう。

感染症が多い診療科のため、清掃・消毒のしやすさは必須

風邪や感染症の患者が集まりやすい科目であることから、清掃・消毒のしやすさは必須条件です。布張りの椅子は衛生管理が難しいため、ビニールレザーや抗菌加工された素材が望まれます。

高齢者の利用しやすさも

さらに、患者の年齢層が幅広いため、高齢者でも立ち上がりやすい高さや肘掛け付きの椅子を一部に配置する配慮も大切です。また、車いすが通れる導線が確保できるか?も考慮する必要があります。
こうした工夫によって混雑時でも快適に過ごせる待合室が実現します。

美容クリニック

美容クリニックでは、治療の効果だけでなく「空間体験」そのものが患者満足度に大きな影響を与えます。そのため、椅子は単なる待機用家具ではなく、ブランディングの一環として選ばれる傾向があります。

ラグジュアリー感

多くの美容クリニックでは、ソファー型やラグジュアリー感のあるチェアを導入し、ホテルのロビーのような雰囲気を演出します。特に女性患者が多いため、上質な素材感やトーンを抑えたカラーコーディネートが好まれます。

SNSで発信されることも

また、最近では待合室で写真を撮影し、SNSで発信する患者も増えています。そのため、椅子のデザインや配置は「インスタ映え」や「SNSシェア」を意識した空間設計と直結しており、広告費をかけずに集患効果を高める施策にもなり得ます。清潔感と高級感を兼ね備えた椅子選びが、美容クリニックのブランド価値を支える大きな要素といえるでしょう。

 

6.メディシーがサポートできる内装・開業支援

ミーティング中の風景

クリニックの開業や内装設計は、専門的な知識と経験が求められます。メディシーでは、クリニックの物件紹介のみでなく、内装デザインについてもサポートしております。
診療科ごとに異なる患者層を踏まえたアドバイスを行い、「快適で通いたくなる待合室づくり」をサポート。さらに、開業後の集患やマーケティングまで継続的に支援する体制を整えています。

 

7.椅子選びは「患者目線」が最優先

待合室の椅子は、患者が最初に触れるクリニックの「顔」といえる存在です。快適性・清潔性・安全性を確保しつつ、診療科に合ったデザインを選ぶことで、患者満足度やリピート率に直結します。

単なる家具選びではなく「ブランディング」の一つとして位置づけることで、内装全体の質を高めることができるでしょう。

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